小さな会社の「経営改善講座」経営救急クリニック

このブログ小さな会社の「経営改善講座」は経営危機に陥った中小零細企業や個人事業者が、経営危機脱出から永続優良企業になるまでの具体的な考え方や対策を講座スタイルでお届けしています。 井上経営研究所(代表 井上雅司)は2002年から、「ひとりで悩み、追いつめられた経営者の心がわかるコンサルタント」を旗じるしに、中小企業・小規模零細ファミリー企業を対象に 赤字や経営危機に陥った中小零細ファミリー企業の経営再建や経営改善をお手伝いする「経営救急クリニック」事業 再生なった中小零細ファミリー企業を俯瞰塾などの

 このブログ[小さな会社の「経営改善講座」は経営危機に陥った中小零細企業や個人事業者が、経営危機脱出から永続優良企業になるまでの具体的な考え方や対策を講座スタイルでお届けしています。          井上経営研究所(代表 井上雅司)は2002年から、「ひとりで悩み、追いつめられた経営者の心がわかるコンサルタント」を旗じるしに、中小企業・小規模零細ファミリー企業を対象に 赤字や経営危機に陥った中小零細ファミリー企業の経営再建や経営改善をお手伝いする「経営救急クリニック」事業などを展開しています。

借入金返済の計画作成

借入金返済の計画作成

 

 「経営改善計画書」を作成する前に、その資料として添付すべき「借入一覧表」を作成します。

 「借入一覧表」とは、単に「今、どこからいくら借りているか」という現状をまとめた表ではありません。

今後5年間を見通して、自社が計画通りに経営を行った場合、各金融機関にいくら返済できるかという、「返済可能な月々の金額」を明らかにするための表です

 

いわば、借入金の返済について計画する表だと言えます。

 

 「いくら借りて、月々いくら返すか」という重大なことを、なんとなく決めてしまっては、会社が資金繰りに苦しむのは当たり前です。

 

きちんと事業計画や資金繰り(キャッシュフロー)を考慮した上で借入計画と返済計画を立てる必要があるのです。

 

 また、すでに借り入れている借入金に関して、金融機関に返済条件変更(リスケジュール)を依頼する場合は、この「借入一覧表」が不可欠となります。

 

なぜなら、「返済可能な月々の金額」を明らかにしない限り、「月々いくらなら確実に返済できるので協力してほしい」とは依頼できないからです。

 

 それでは、ワークシート<別表4>「借入一覧(状況)表」を用意してください。

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「『月次および5カ年事業計画書』作成ソフト」をお持ちの方は、CD-ROM内に収録されている「使用説明書」にしたがって作成してください。

 

 お手元に「借り入れ一覧表」または「借入状況表」がない場合は、このページの最下部に「メールアドレスのみ登録」で入手方法をお知らせしています。

 

 <別表4>「借入一覧表」は、次のような手順で作成します。

 

①ワークシートの一番左の列にある「A 金融機関名」に、借入をしている金融機関の社名を記入してください。

 

②上記①で記入したそれぞれの金融機関について、下記の欄を埋めてください。

「B 支店名」

「C 借入金額」:最初に借り入れた総額

「D 借入年月」:借り入れた年月

「E 借入残高」:すでに返済した額を除く、現在の借入残高

 

③上記②で記入した「E 借入残高」について、各金融機関の残高が全体の何%にあたるかを、「F 構成比」欄に記入してください。

「F 構成比」=各金融機関の「E 借入残高」÷L(全金融機関の借入残高合計)×100

 

④<別表1>「月次事業計画書(今期)」の「返済可能原資(安全率80%)」の行(ワークシートの91行目、作成ソフト94行目)を見てください。この行の「合計」欄にある金額を、<別表4>「借入一覧表」のK欄(「G月返済可能額」の合計)に転記してください。

 

⑤「G 月返済可能額」の一番上の行にある計算式にしたがって、金融機関ごとに「G 月返済可能額」欄を埋めてください。

 

⑥「J償還年数」欄に、次の計算式で求められる年数を記入してください。なお、「債務償還年数」とは、「現在の借入金を完済するまでに何年かかるか」を示しています。

「J償還年数」=「E借入残高」÷K(月返済可能額の合計)÷12

 

⑦金融機関に「いつ」「いくら」返済すればよいかが記載された、借入金返済明細書を用意してください。

 

⑧上記⑦で用意した借入金返済明細書を見ながら、貴社が今後、新規借入や返済条件変更(リスケジュール)が必要かどうかについて、金融機関ごとに自己診断します。

金融機関ごとに、「G月返済可能額」と借入金返済明細書とを見比べてください。「G月返済可能額」が返済すべき額より多い場合は、新規借入やリスケジュールは必要ありません。逆に、「G月返済可能額」が返済すべき額より少ない場合は、約定通りに返済を続けると資金が不足してしまいます。つまり、新規借入かリスケジュールを検討する必要があると言えます。

 

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 「借入状況表」の入手方法

のトップページのタイトルにある

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  • 2019年3月7日(木)23:59までにお送りいただいた方にメールニュースに添付してお送りします。