守りたいモノと守らなければならないモノ
とりあえず応急的な止血ができたら、すぐに再建(改善・再生)対策に取り掛かる必要があります。
しかしその前に、経営者ご自身が本当に望んでいるのはどうすることなのか、「本人はどうしたいのか?」を見極めなければなりません。
口では再建したいといっていても、本心は出来れば辞めたいのかもしれませんし、再建する方法が見つけられないので、廃業や倒産をするしかないと思い込んでいる場合もあります。
その背景には「守りたいもの」があります。ですから、再生スキームを決めるために一番最初に確認しなければならないのは、本人やご家族が守りたいものは何なのかということです。経営コンサルタントなどのアドバイザーは、本人が納得してないのに
「この方法しかありません。」
「絶対にこうすべきです。」
と押し付けることは避けなければいけません。
私自身の倒産体験やわたしの再建プログラムの体験者の話などから、経営危機に陥った人の多くが守りたいモノと守らなければならないモノは違うということを繰り返し説明します。
しかし、「この方法しかありません。」「こうすべきです「」とは絶対に言いません。
再建か、廃業か、また自己破産申請かを選択しなければならないときに、同じような財務内容でもその経営者の年齢や健康状態、環境などによって私の答えが違う場合があります。
例えば同じような経営環境や財務状況でも、
1)経営者が35~45歳で守るべき、愛する奥さんや子供があり、経営者本人も精神的にも体力的にも相当の苦労に耐えられるというようなケースでは【経営再建プログラム】に着手を選択する
2)経営者が20歳後半独身で、自宅も何もないのであればソフトランディング型で自己破産して、捲土重来十分な準備してから、倒産をバネにして再起業に挑戦するというスキームを選択する
3)経営者が65歳以上で高齢者の場合は、会社が亡くなった後の第2の人生をどう成り立たせるかという個人の再生を前提とした廃業プログラムや任意整理を選択する
という判断をすることも少なくありません。
逆に私は、もちろんこの再建活動は血を吐くような苦労が必要であるということを繰り返し申し上げた後の話ですが、本人が万が一倒産に至っても、廃業より経営再建、事業再生をやりたいというのであれば、
「再建の可能性が殆どゼロにちかく、私も自信がない。しかし、私に出来る限りの力を絞って、再建活動に着手します。」
と申し上げて再建プログラムに着手させていただくようにしています。
人が後悔するのはやって失敗したことよりも、なぜあの時やらなかったのかということなのです。
「人生の決断において後悔しないこと」が大切です。
次回は、
「経営再建プログラム開始の三条件」
です。
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開催日4件・12月24日〜12月27日暗闇の中にいる追いつめられた経営者に出口の灯りを見つけ出す第1歩です。 経営救急クリニックの「面談による経営相談」は追いつめられ、一人で悩みつかれた経営者の皆様から 「闇夜に一つの光を見つけることが出来た。」 「困難に取り組む決断が出来た」 との感謝の言葉をたくさんいただきました。 「井上経営研究所代表企業再生コンサルタント井上雅司による無料相談」のみで心からの笑顔を取り戻せた経営者も大勢います。
井上経営研究所(代表 井上雅司)は2002年から、「ひとりで悩み、追いつめられた経営者の心がわかるコンサルタント」を旗じるしに、中小企業・小規模零細ファミリー企業を対象に