次に大事なことは、最初に気づかなければならないことなのですが、経営者が「徳性」を取り戻すことです。
残念なことですが、経営危機に瀕し、資金繰りに窮した経営者は、この「徳性」を失いかけて、正常な判断ができにくくなっています。
私もそうでしたが、この段階の経営者は周りから見て会社を守ることだけしか眼中に無く、まるで狂ってるように見えるくらいになってきます。
まさに、
「恒産なければ恒心なし」、
「衣食足りて礼節を知る」、
「貧すれば鈍する」です。
これら「徳性」「知識・技能」「習慣」をクリアーされた企業のみが短期間で危機脱出し、正常企業→健全企業→優良企業→『長寿幸せ企業』へと着実に歩めるのです。
菜根譚に
「徳は事業のもとなり。未だ基の固からずして、棟宇の堅久なるものはあらず。」*1
とあります。
私がクライアント様と目指したいのは単なる経営危機脱出ではなく、
二度と資金繰り難などの経営危機に無縁の優良企業になり、
「お客様、従業員、経営者のご家族など企業にかかわる全ての人が幸せになることが出来る『長寿幸せ企業』
になることなのです。
あなたは、なぜお金を借りてもすぐに苦しくなるのでしょうか?
あなたは、「あと△△万円借りられれば、経営危機から脱出できる」と考えたことはありませんか?
それは大きな間違いです。
なぜなら、借りたお金は返さなければいけないからです。
金融機関などからお金を借りて当面の資金繰りが楽になったとしても、事業で十分な利益が出ていなければ、すぐに再び経営危機がやって来ます。
お金を借りた当初は、確かに資金繰りに困ることはないでしょう。
しかし、金融機関は何度もお金を貸してくれるわけではありません。
たとえ借りられたとしても、返済すべきお金や利息はどんどん膨れ上がっていきます。
お金の工面に奔走してばかりいて、気がついたら取り返しのつかない状況に陥っていたという例は、たくさんあります。みなさんは、そうならないよう気をつけてください。
経営難から逃れる方法はただひとつ。
それは、「返済金以上に利益を出す」こと。
そのためには「入るを量りて出ずるを制す」ことに集中することです。
もちろん、「返済金以上に利益を出す」ことは簡単ではありません。非常に難しいことです。
しかし、経営者の方が本気でこれからお話しする対策に取り組めば、不可能でもなんでもありません。大変な経営危機から脱出された経験のある俯瞰塾会員企業様はすべて「入るを量りて出ずるを制す」の実践者です。
具体的には、次の対策を行うことが「経営難を逃れ、資金繰りに悩まなくてもいい会社」に変革することにつながります。
まずは、【経営再建プログラム】で
1. 緊急資金繰り対策 と 金融機関対策
2. 資産・負債対策
3. 経費削減対策
4. 仕入(原価)対策
5. 月次決算対策 と 経理改革
ここまでくれば、続いて【俯瞰塾】で
6. 経営理念・行動規範の確認
7. 経営戦略・マーケティング戦略
8. 売上対策 と 新規事業開発
9. 働き方改革・人と組織(就業規則と賃金規定の再構築)
10. 出口戦略・事業承継
と当たり前のことを一つずつ、身に着けて、継続実践することです。
次回は、
「お金って不思議なものです!?貯まりだすと早いんです!」
です。
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開催日4件・12月24日〜12月27日暗闇の中にいる追いつめられた経営者に出口の灯りを見つけ出す第1歩です。 経営救急クリニックの「面談による経営相談」は追いつめられ、一人で悩みつかれた経営者の皆様から 「闇夜に一つの光を見つけることが出来た。」 「困難に取り組む決断が出来た」 との感謝の言葉をたくさんいただきました。 「井上経営研究所代表企業再生コンサルタント井上雅司による無料相談」のみで心からの笑顔を取り戻せた経営者も大勢います。
井上経営研究所(代表 井上雅司)は2002年から、「ひとりで悩み、追いつめられた経営者の心がわかるコンサルタント」を旗じるしに、中小企業・小規模零細ファミリー企業を対象に